2016/11/03

『帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略』 – アンドリュ ー・ クレピネヴィッチ,バリー・ワッツ

 まぁ、今後、国際政治・戦略論のことを本気で語るのならこれを読んでからにされよ。

 もう少し経つと本邦においても「ネットアセスメント」なる呪文が繰り返し唱えられ、下々を翻弄し煙に巻くことだろう。以前、奥山氏の「地政学」本が出たときも、ピケティが出たときもそんなに評判をとるとは思いもしなかったが、その後の展開が滑稽すぎる。『地政学』、『貧困』が魔法の呪文のごとく繰り返し唱えられる。でも、あかんやろと言うものが多すぎるのではないか?今回も同様のことが起こるのではないかと思われる。

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帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦 略

アンドリュー・クレピネヴィッチ (著), バリー・ワッツ (著), & 1 その他

「軍務に就いたことは一度もないのだが、マーシャルはまさに『冷戦の戦士』だった。戦略家として、国防に携わる政府高官の助言者としてのキャリアは、米ソが対立した冷戦時代から中国の台頭、イスラム過激派の出現にいたる長期に及ぶ。 2015年に公職を退いたときには、冷戦を経験した世代の最後の1人だった。」(日本語版への序文) アンドリュー・マーシャルは「ペンタゴン(米国防総省)のヨーダ」と呼ばれた稀代の戦略家。ペンタゴンの総合評価室 (ONA)を率いて、40年以上にわたって対ソ戦略から今日の対アジア、対中戦略をデザインしてきた。マーシャルの 軌跡を通して米国の世界戦略の変遷を描いた。

ネットアセスメント、「軍事における革命」アジア太平洋シフトのスーパー軍師の実像とは?そのコスト強要戦略で旧ソ連を崩壊に導き、「ペンタゴンのヨーダ」と呼ばれた男。93歳で退任するまで40年以上にわたり、国防長官に仕えた天才軍事戦略家の評伝。

  • 単行本: 504ページ
  • 出版社: 日経BP社 (2016/4/14)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4822251497
  • ISBN-13: 978-4822251499
  • 発売日: 2016/4/14

 

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ソ連邦を経済的に追い込んみ崩壊させたというような戦略は今に始まったことではない。

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オレンジ計画―アメリカの対日侵攻50年戦略 単行本 – 1994/6

エドワード ミラー (著), 沢田 博 (翻訳)

アメリカの対日長期戦争が策定されはじめたのは、何と一八九七年。わが国が日清戦争に勝利した直後のことだった。太平洋の彼方をにらんで半世紀にわたって日米衝突に備え続けた、その底知れぬ計画性と怜悧な判断力。中国大陸で泥沼の戦いを強いられ、何ら戦略を持たぬままオレンジ計画の術中にはまった日本。そして現代…。

日本(オレンジ)を包囲し殲滅するには-19世紀末から練りあげられたアメリカの対日戦略。真珠湾攻撃はもちろん、ミッドウェー海戦や沖縄戦までも予定の行動だったとは…。現代日本に警告する。

  • 単行本: 375ページ
  • 出版社: 新潮社 (1994/06)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4105284010
  • ISBN-13: 978-4105284015
  • 発売日: 1994/06

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日本経済を殲滅せよ 単行本 – 2010/7

エドワード ミラー (著), Edward S. Miller (原著), 金子 宣子 (翻訳)

パールハーバーの5カ月前、ローズヴェルトは「大統領令8832号」にサインした。その時点で、日本の在米金融資産は無価値となり、世界から経済的に孤立し、日本は実質的に「破産」する。やがて日本は、アメリカが描いたシナリオの一つ、開戦を決断…。近年の機密文書公開によって初めて明らかになった、「開戦前」のアメリカによる恐るべき対日経済戦略のすべて。

ミラー,エドワード
歴史家。ワシントンDC在住。米国シラキューズ大学卒。ハーヴァードビジネススクール高等経営コース修了。米国大手鉱業・エネルギー企業の最高財務責任者などを歴任。著書に、対日軍事戦略を描いて数々の賞を受賞した『オレンジ計画』(新潮社)などがある

  • 単行本: 383ページ
  • 出版社: 新潮社 (2010/07)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4105284029
  • ISBN-13: 978-4105284022
  • 発売日: 2010/07


 その手法に基づき、ソビエト崩壊後の世界を予見したのがこの作業だ。

 1999年次点でのシナリオだ。驚愕せよ。

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Under Secretary of Defense (Policy) 1999 Summer Study Final Report ASIA 2025 Organized by the Advisor to the Secretary of Defense for · Net Assessment 25 July - 4 August 1999 Newport, Rhode Island

Amazon Kindle Edition

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Asia 2025 (English Edition) Kindle
Department of Defense

 

 

 

 

 


以下、参考リンク

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アジア戦略会議勉強会「アジアの2025年」議事録 page1

2003 / 09 / 11

アジア戦略会議では、二年度目の議論を戦略形成の明確な方法論に従って展開することとしています。その参考事例として、アメリカの国防総省のレポートである「アジアの2025年-1999年夏に行われた研究の最終報告書-」の勉強会を8月19日に有志で開催しました。出席者は、横山禎徳(社会システムデザイナー)、夏川和也(元統幕議長、現日立製作所顧問)、谷口智彦(『日経ビジネス』主任編集委員 )、工藤泰志(言論NPO代表)、松田学(同理事)です。そこでは、今後、戦略形成の議論を進めるに当たり、戦略形成の方法論が貫かれているとされる一つの事例としてこのレポートから何を読み取るかにつき、活発な議論が行われました。

 

日本財団図書館 第4章 アメリカが予測する2025年のアジア
● 米国防次官1999年夏季研究最終報告(「アジア2025」)

株式日記と経済展望 
米国の古くからの同盟国は助けにならない。日・韓の基地の重要性は大幅に薄れる

 


 中帝の驚異に関しては、現状のままでは、ぼくたちはアメリカと価値観・生存戦略をを共有しようとすると自ら窮地に追い込むようなものだというのが、ぼくの判断だ。どのようにして今の位置から安定的に持続可能な位置へ導くのかと言うことを根本においた戦略を持たなければならないのだと思う。そのためには、米帝、中帝の今後の戦略を熟知し、米帝のシナリオの中からいかにして上手に抜け出しどこを目指すのかという国家としての意思を確立する必要がある。


 まぁ、このあたりのお話は最近よく目にすることが出来るようになった。関係者には感謝したいところだ。肝心なのは思考ツールの理解とその運用法の習得だと思っている。


 ただ、上記はもはやぼくの仕事ではないのでそのあたりの話題で一番関心を持っているのが以下の翻訳が出ないかなぁということだ。ケナンを落として現代史、冷戦前史は語れない。彼の著作の翻訳などには比較的恵まれているが、関心のあるのはガディスのメガネで見たケナンなんだ。English Kindle版は買ったのだけどなにぶん大部のものなので、つたない英語力では時間がかかる。それだけのものを集中して読む時間がとれないんだよ。

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George F. Kennan: An American Life Kindle版

John Lewis Gaddis


カーに関しては良い評伝が出ている。

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誠実という悪徳―E.H.カー 1892‐1982 単行本 – 2007/11

ジョナサン ハスラム (著), Jonathan Haslam (原著),

リップマンに関してもそうだが、手に入りにくいようだ。

歴史家E・H・カー初めての評伝。知性に対して完璧なまでに真摯に生きることは、背徳なのか?二十世紀の幕開けとしてロシア革命の決定的重要性に気付いた若き日以降、彼の姿勢は幾多の変転を遂げる。E・H・カー90年の生涯を縦軸に、世界史の激動を横軸に、ほぼ一世紀の出来事を追う一大叙事詩。すべてのソヴィエト研究者、歴史の愛好家、国際政治研究者待望の書。

ハスラム,ジョナサン
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジを卒業後、バーミンガム大学などで教鞭を執り、現在、ケンブリッジ大学国際研究センター教授(国際関係史)。1973年以降、E・H・カーに師事した経験を持つ。専攻:歴史学

  • 単行本: 497ページ
  • 出版社: 現代思潮新社 (2007/11)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4329004542
  • ISBN-13: 978-4329004543
  • 発売日: 2007/11

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現代史の目撃者〈上〉―リップマンとアメリカの世紀 (1982年) - – 古書, 1982/5

ロナルド・スティール (著), 浅野 輔 (翻訳)

  • -: 402ページ
  • 出版社: ティビーエス・ブリタニカ (1982/05)
  • ASIN: B000J7966I
  • 発売日: 1982/05

キッシンジャーやブレジンスキーに関しては、さほど困難はないだろう。ただ、ウソが多いので辟易することは間違いない。

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