毎年この季節が来る度に憂鬱になるのだが、来るなと言っても来てしまうのだから致し方がない。
何故、ぼくが北一輝の思想に影響されたのかというと単純だ。一冊の本との出会いが切っ掛けだった。
当時、レグルス文庫を順番に読んでいて、この二冊にであったわけだ。
宮沢賢治の世界 (1972年) レグルス文庫 高橋 康雄
北一輝と法華経 (1976年) レグルス文庫 高橋 康雄
高校生の頃だろうね。学会以外での法華経の受け入れ方に興味があったわけだ。このときにこの得体の知れない北一輝という人物に出会いここまで格闘を続けなければならない因縁が生まれたわけだ。
なので、ぼくの社会主義的な考え方のタネはこのときに植え付けられたものと言うことになる。最近の水割り以下、甘味料たっぷりのリベラルなどというものではない。ぼくは、近い将来、ますますもって、統制経済が必要になる考えている。そのことは、いずれ時間がとれたらまとめるようにしたいが、代々木や柄谷行人ネグりなどの考えているものでもなく、北の残したようなもっともっと素朴、木訥なものだ。
要するに、統制経済を経営するについては、確たる倫理基準が必要であり、人は須くその基準に同意し従わなければならないと言うことさえ守れるのであれば、新しい政体は樹立可能だと言うことだが、これは、最早、一国で完結するものではなく、インターナショナルなものでなければ全く意味がない。希有壮大な御伽噺のようだが、これを誠実に希求し続ける以外に世界を変える方途はない。そのことを自覚して生きるかどうかの問題だ。
「昭和維新の指導者たち~北一輝と大川周明」.mpg
ほんとうに、この一番寒い時期と暑い時期は憂鬱になるのだよ。
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