戦後冷戦期のまっただ中でソ連悪玉論に異を唱え、アメリカの歴史外交史学会に新しい流れを造り出した重要な書籍だ。
日本人にとっては、左派流の帝国主義論などは常識的な歴史観として流布していた時代だが、米帝の相対的な支配力の低下とともに彼の地でも評価されていったある意味で流れを変えたという点で非常に重要な意味を持つ。ただ、レーガン以降、冷戦終結以降の米帝の威信回復に伴って影響力が低下した感は否めない。
政治、外交史を志すものにとっては、議論の基礎になる読んでないと話にならない必読書と言っていいだろう。
ぼくがとやかく言っても仕方がないし、ネットにもろくな紹介がないのでこの本の巻末の詳しい紹介をあげておくことにする。
今の若い子はこらを読んでどう感じるのか知りたいものだ。
ぼくが学生の頃は、左派歴史観にも馴染んでいたし、斎藤真、有賀貞、最近ある本で注目を得たビアードの通史くらいしかなかったので、全く違和感なく受容できたのだがどうなんだろう。
残念ながらこの本もAmazonで古書を漁るしかない。
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