2013/11/27

ビオゴン35mm F2 v.s. Minolta 35mm F2 v.s. Sony FE 28-70mm F3.5-5.6

 ソニーのツアイスを考えたのですが、コシナのツアイスに転けてしまいました。

コシナのツアイスには、レンジファインダーカメラ用=ライカ用Mマウントと、一眼レフ用Nニコン・キヤノン用の二種がありレンズ自体も似たようなものもありますが広角は違ったレンズになります。

 Mマウントの広角はビオゴンタイプになりますが、この形式の特徴は以下のMTFの通り、ディストーションの少なさにあります。この完全に歪みがないと言うものは望遠の一部にあるくらいで他のレンズは宿命的に持っているものなのです。反面、開放あたりの周辺光量の少なさは大変なものです。

 このビオゴンタイプはマウント面よりも後玉が飛び出るため一眼ではミラーにあたって使えないものですがα7は幸いミラーがありませんので使えるようになりました。他のミラーレズでも使えるのですが、素子が小さいためレンズ画角がクロップされAPS-Cで52mm、マイクロフォーサーズで70mmとぜんぜん違う画角のレンズになってしまいます。違った見方をするとカメラをそれぞれ用意すると、一本のレンズを3通り使えると言うことです。お気に入りのレンズが見つかればこんなに嬉しいことはありません。

35mtf

コシナの後の一眼タイプのものは大きく重く、マウントアダプタも寸胴で伸ばしますのであまりα7には似合わないと思います。広角もαマウントにもあるディスタゴンという一眼用で一般的なレンズになります。

zf-35tope-fk-top

 

ビオゴン

ディスタゴン

焦点距離

35mm

35mm

絞り値

f/2.0~f/22

f/2.0~f/22

撮影距離

0.7m~∞

0.3m~∞

画角(対角/水平)

63°/54°

63゚/54゚

最近接撮影範囲

43cm×65cm

129mm×196mm

レンズ構成

6群9枚

7群9枚

フィルター径

43mm

φ58mm

質量

240g

510g

最大径

 

φ65mm

全長

43.3mm

73mm(ZF)

希望小売価格(税別)

95,000

89,500

近接撮影はディスタゴンの方が強いのですが、大きさ重さがぜんぜん違います。

b-35tope-vm-top

Carl Zeiss Biogon T* 2/35 ZM

発売時期: 2005年 3月

装着するとこんな感じです。

IMG_4792IMG_4793IMG_4794

 なかなかカッコいいでしょ?(´・_・`)
 お気に入りです。\(^_^)/・・・と取り敢えず無理していっておきます。

 α7の超合金ロボットみたいなデザインにがっかりした口ですが、このレンズの懐古調の複雑な造形と相まって良い感じを漂わせています・・・・と言っておきましょう。


比較するのはこれと

35f2

Minolta AF35mm F2 発売時期: 1987年 9月

販売終了、オークション中古市場のみ 50,000-70,000

 

これになります。

SEL2870

Sony FE 28-70mm F3.5-5.6OSS 2014年2月発売予定

希望小売価格(税込み) 61,950円


 左上 コシナ、右上ミノルタ、左下ソニー。

 後はいつもの通り。但し、コシナ、ミノルタは開放にてMF、そのまま絞り込んだ。ソニーはAF。

 35mmでも、手ぶれ補正慣れてしまった身としては、かなりきついものがある。Exif情報はコシナビオゴンがカメラとの通信をしないためわかんない。


F2.0

bio35F2min35F2

縮小だと分からないので等倍でピント面を切り出しておきます。

F2.8

bio35F2.8min35F2.8

F4.0

bio35F4min35F428-70F4

 

F5.6

bio35F5.6min35F5.6

F8.0

bio35F8min35F828-70F8

F11.0 右上の絵の画像右下のボケは指が写ってしまいました。絞りリングが先端にあるのとレンズが小さいので入ってしまいました。
みなさん、注意して撮りましょう!(-_-;)

bio35F11min35F1128-70F11

F16.0

bio35F16min35F1628-70F16

F22.0

bio35F22min35F2228-70F22


 ピント位置がバラバラで申し訳ない。ぼくの今の視力では、離れるとこの程度の誤差はどうしても出てしまいます。

  ソニーのキットレンズは、たかがキットレンズとしては言えないですね。如何にも今風のしっかりした絵をとらえています。

 ミノルタの F2 は、こんなところでしょう。F1.4 程クセはありませんので使い易いと思います。ただ、ぼくの個体はAF精度が低くてMFとして使っています。・・・調整に出して治るものやらどうやら・・・・・?なので・・・

 コシナ・ビオゴンも、ツアイスというよりは、国産のノスタルジックな銘玉という感じでしょうか。ツアイスの印象深い全て溶かし込んだような濃厚なイメージではありません。案外スッキリしているので好みかもしれません。日独ハイブリッドですね。

 ただ、使う上では、

  1. AFがきかない。・・・ピーキング、拡大機能があって大助かりです。
  2. 手ぶれ補正が効かない。・・・これは35mmと言えどもこの解像度では痛い。
  3. 小さい割に重い。・・・これは、かえって道具フェチの琴線に触れる?

の三重苦ではあるけれど、使っていてこの上なく楽しい。

 この楽しさは、おそらく、過去にフイルム一眼を使っていた人はみなそういう風に感じられるのではないかと思います。

 まずなにより、カメラが日常の道具として手元に帰ってきたと言う感触があります。一眼タイプはあまりにも肥大化してしまいました。ぼくは、最終兵器としてα99を持っていますが、これでもニコンの機械などと比べれば軽い方なのです。それでも、マイクロフォーサーズなどのミラーレズに馴染んでしまうと、ほとんど出撃の機会がありません。

 最近のカメラユーザーは、ズームになれているので単焦点だと画角が合わせられずに心配だと考える人が多いと思います。ズームを画角を合わせることだけに使うというのは、古い人間にとってはレンズの半分も機能を使っていないと言う感じがします。

 これではレンズの使い方がいつまで経ってもわかりません。特に広角や望遠の撮影者と被写体、背景この3者の配置次第で絵が凄く変わるんです。このあたりのことは単焦点レンズで動いて画角を合わせるという撮り方をしていないといつまで経っても分かりません。自分の写真をステップアップさせるためには、是非単焦点レンズを使いましょう。

 単焦点レンズと言っても酒類が多いので、まずなにを選べば良いのか分からないのならば、ぼくは35mmをお勧めします。レンズのクセが強烈に出始めるのが28mm以下と、85mm以上です。50mmが標準と言われますが、これはレンズのクセがなさ過ぎなのと画角が狭く主題がはっきりしたものしか撮れませんので汎用性に劣ります。28mmだとアップで迫ったりすると広角のクセが強烈に出ます。なので、広角のクセも併せ持ちながらも画角的に優しい35mmをお勧めしたいのです。引けば見たとおりの印象を残せますし、寄っても極端なクセは出ません。そして迫れば広角の迫力のある味も出ます。無くても困らない画角だと思う人もいるようですが、これだけあれば日常は全てこなせるとも言えると思います。こんなことで、写真に関しては日常スナップ派としては35mmというのは欠かすことの出来ない画角だと思うわけです。

 あと、αには光学ズーム、超解像ズーム、デジタルズームという機能があります。これを使えば画角を変えることが出来ます。

 zu-mu

光学ズームは後でトリミングすれば良いことだしあまり意味があるように思いませんが、超解像ズームの2倍というのは解像度を落とさないわけですから35mmが70mmとしても使えると言うことですのでひょっとしたら使えるかもしれませんが、倍率が飛び過ぎなように思います。せめて0.5段づつにしてくれたら使い易いのにと思います

0 件のコメント: