なかなか手に入らなかった・・・生産量が少なく常に品切れなんだ・・・アロイトマトのタネが手に入った。いつもの固定在来種の野口種苗さん。ここにはいつもメイン野菜のタネではお世話になっている。
アロイトマトとは何かというと、タキイ種苗の桃太郎シリーズの固定化されたものだ。桃太郎シリーズはもちろんF1種。1代限りしか同じものができない品種なんだ。これはこれで品種開発としてはあっても良いと思っている。在来種よりも何かしら有用な性質が固定化されみんな便利だと思ってるわけだからね。否定はしない。ただ、その利便性の主なものは商用性の部分なんだね。味とかそんなのではなくて。病気に強いとか、見た目がいいとか、早く育つとか、皮が硬くて輸送に耐えるとかね。そんな商売に便利な点があるというものが多い。
桃太郎などが珍重されるのは、色と皮の硬さのようなんだ。在来のトマトは赤く熟すまで待って輸送できない。皮が柔らかすぎるのだよ。なので、青どりで箱に入れて出荷して店頭に並ぶ頃に赤くなり始めるという感じだったのだ。桃太郎が画期的だったのは、皮が硬いのだ。赤く熟してきても皮が硬いままなので赤くなってから出荷できる。店もすぐに陳列できる赤さの品が届くので便利というわけだ。そんなことで市販のトマトは桃太郎ばかりということになっている。上手く作られていて味は甘口だ。酸味は少ない。これも受けている原因だろうね。
今年のうちのトマトは桃太郎ひと畝。
日本一が半畝、
ポンテローザ半畝
のふた畝16株ほど作った。収量は桃太郎が他を圧倒した。味もクマさんは桃太郎が美味いという。ぼくの評価は似たような感じ。桃太郎が味は薄味で甘め、ポンテローザが酸いめで濃く感じる、日本一が中間という感じ。まぁ、クマさんもぼくも味覚に関しては上等ではないので評価は控える。
そんな桃太郎は一代限りの品種なので毎年買わなければならないのだけどこのアロイトマトはレストランのオーナーシェフが固定種化に成功したものだそうだ。その店のトマトはひと箱@5,000で売れ県知事も贈答品として使ったのだそうな。
タネをとって世代を継ぐということは、世代を重ねるごとにその子孫はその土地に馴染むのだそうだ。自然の摂理にかなったような話だと思う。優秀な桃太郎が自分の土地にあったものとなるとどんどん良くなってくるはずなんだね。10世代も更新すると完全に馴染むのではないだろうか?
そんなことを考えながら野菜を作るというのも毎年同じことの繰り返しの中では楽しみの一つになると思う。
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