2014/11/26

Sony XBA-Z5

これは、新しいソニーのイヤホンXBA-Z5。左端はEX-1000。
Z5のエイジングが済んだ。

  評価はというと・・・困った。
  ソニーの中級以上のイヤホンは今まで比較的安定したチューニングで、ドンシャリを避け、いわゆる、ハイファイ系の音だったのだけどね。これは個性を押し出してきた。マルチスピーカ化にともない大口径のウーファをかなり低音方向に開放してしまったのが効いているというか、効きすぎているととられかねないほどのチューニングだ。これでミッドとツィータを持ち上げたら収拾がつかないだろう。明らかに低音を持て余している印象だ。DixieChicks のインストなどは、ベース音が床をのたうちまわりギターやバンジョーの音が飛び跳ねて避けているような印象だ。ストリングや大編成のブラスなど塊の音は結構な再現力だとは思う。ただ、ウッドベースなどは分かりにくいが、フェンダーのジャズべなどは明らかに違和感がある。イコライザで低音を絞っても補正できない。ここまでバランスを崩すとシロウトでも首をひねるだろう。この製品のテスタは失敗したと思う。
この手のチューニングもありだとは思うが、フラッグシップ機のチューニングではない。そこのところを誤解したのじゃないかと思う。開発陣はしっかりしたオーディオシステムを日頃聴きこんでいるのか?と疑われても仕方がないだろうと感じた。ぼくは事前によく考えて買い物するのであまり酷評することはないが、今回ばかりはソニーを信用しすぎたなと思う。非常に残念な出来だと思う。

聴き疲れのしない音を好む人には、MDR-EX1000を勧める。こちらはシングルスピーカだが素性が良いのでどんな音も破綻なくうまく鳴らしてくれる。だれにも勧められる素晴らしいバランスだ。

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