本来ぼくのメインカメラのポジションに居るべきGHの新型が発売された。外観はGH3と全く同じだ。全面のロゴとモードダイアルにロックボタンがついたことくらいかな。
何から何まで拍子抜けするくらい全く同じという印象だ。
まづ最初に使い勝手の点でどの程度進化しているのか見ていこう。
機能面での目玉は新しいAF方式だ。これは、位相差でもコントラストでもない別の技術のようだ。
NEW 空間認識技術(DFDテクノロジー)搭載によるAF性能の大幅進化
よく解らない話なのでググってみると、どうも九州大学との産学共同研究の成果と言うことだ。
動かしてみると、確かに、早くなっている。
ソニーの新しいAFのように虚仮威しのビジュアル化をしていないし、他のカメラも充分に早くなっているので、動きものを撮らない人は気づかない範囲ではあるかもしれないけれど。
コントラストAFのようにシーケンシャルな処理をするということでもなさそうなので、演算速度さえ確保できれば早いのだろう。それにしても、どんなパラメータを引いてくるのか?その数は?と解んないことが多い。そのあたりがよく解んないのでそういう気がするという程度の話だが ・・・ でも、物理的な動作をさせその都度シーケンシャルに処理しながら誤差を縮めるというのは、いくらなんでも原始的すぎてロスが多すぎるから斯様な新しい演算方法が開発される必要はあるのだろうね。もちろん、この技術はAFだけに限らず他の画像処理にも応用が利く方法だ。ボチボチ出だした小絞りボケ対策にも使われるのだろうね。近いうちに目を見張るよなとんでもない画像に出会える可能性が出てきたわけだ。
ルミックスGH4 新開発 空間認識AF解説動画
ぼくの場合、そんなに動き回るものを撮るわけでもないので・・・ふ~ん (´・_・`) と言う程度の感想だ。
NEW さらに扱いやすく進化したフォーカス機能
フォーカスポイントが大幅に増え自由に組み合わせられるようになった。素晴らしいかもしれない。
これが確かなものなら、これこそぼくの待ち望んでいたものかも知れない。前機種から搭載されては居るが信用していないので一度も使ったことがないけれど・・・
これもどの程度機能するのか厳密に見てみる必要があるだろうけど、深度をとりたいのならば絞った方が確実だと思う。
このあたりは至れり尽くせりで他社に対し大幅に水をあけている部分だ。このあたりはかなり実写から開発へのフィードバックがないと実現できない機能なのだろうと思う。そのあたりの連携はパナは良くとれているのか、開発者自らが写真を撮っているのだろうと思う。オリンパスも開発者も自ら写真を撮るべしと言うお達しが出ているそうだけど、パナの域まで達していないのではないだろうか。このあたりは家電屋の血かもね。
NEW 12コマ/秒高速連写
このあたりは、他のフォーマットと比べて解像度の低いのが良い方に効いているね。当然、AFが合わないと意味がないけれどね。上記のAFと合わせ技で素晴らしいと思う。
高解像・高速レスポンス OLED ファインダー&モニター
ファインダーが一番心配していた点だ。ぼくがGH3を手放したのはファインダ性能の低さ故だった。大幅に改善されたが、満足できるという点には達していないというのが正直なところだ。 静止画なら接眼したら視点が動くなどと言うことはないので問題は顕在化しない。ところが、動画を撮るとなると話は別だ。接眼してもパン、チルトは自分自身が動かなければならない。体の動きにつれて接眼位置が微妙にずれるのだ。そうなるとこのファインダの欠点が露呈する。おそらくEVFの光学系の問題だ。接眼点に一番近いレンズが大きな凸型で接眼点に非常に近い。接眼位置がズレると真ん中以外の視野がぼやけて写るんだ。もちろんピント合わせも出来ない。GH3と比べると接眼位置までの距離を確保したようでだいぶましになった。でも、ましになったという感じだ。まだまだ、誉められたものではない。位置から光学系を設計し治した方が良いと思う。と言うのもオリンパスの E-M1 やフジの X-T1 が非常に優秀だからだ。やれば出来るのだと思う。こんなことでケチがついては非常に惜しい機械だ。
ここは本当に踏ん張りどころだと思う。DSLRでの動画撮影の良さも難しさもレンズの被写界深度の浅さにある。正直なところ、ファインダー越しに動画の移動する被写体をMFし続けることは非常に難しい。そこにズーム、パン、チルトによる画角維持の操作が加わる。それの極めてスムースに行わなければならないわけだ。こういう言い方をするとスチルのカメラマンには怒られると思うけど、撮影の困難さは静止画撮影の比ではない。今の操作系では無理だと思う。でも、現状GHシリーズが一番使い勝手が良さそうだと思う。
ぼくが、今、動画撮影用に設計するならこんな感じだと思う。
レンズはこんな感じ。
レンジは14-140の既存の優秀な光学系で良い。
追加して欲しいのは18-105mm についている電動ズームスイッチだ。これがないと動画はどうしようもない。出来ればクリック感のない絞り環がついていれば尚更結構だと思う。
あと、モニターがタッチパネルとして使えるのは非常に良いアイデアだとは思うが、ファインダーで撮るとフォーカスポイント移動時に親指が鼻と干渉してしまうのが致命的な点だ。
なので[MENU/SET]ボタンがソニーのα99のマルチセレクタのようなジョイスティックになりフォーカスポイントの移動に使えるようになればそれはもう言うことがない。その機能が現状の[AF/AE LOCK]ボタンのあたりにこぢんまり収まると最高だ。通常のメニュー操作もジョイスティックと現状のコントロールダイアルならかなりのことがこなせるようになると思う。
あと、GHのボタン配置の難を言うと静止画の時に気になるのだけど、再生ボタンが左側にあることだ。ニコン使いなどは気にならないのかも知れないけれど、パナでさえ他の機種は全て右側にある。左側にあるとファインダーを覗いたままファインダーで撮像を確認できない。これは普通に右側にしてもらえるとありがたい。
以上が、普通にファインダーで手持ち動画撮影する時の要望点だ。
でも、本格的に4Kの動画を撮影しようというのならこのようなお手軽な方法では本領を発揮できないだろうね。是非とも欲しいのは優秀な7インチクラスの外付けモニタとコントローラー付きの雲台だ。
高速1/8000秒メカニカルシャッター&サイレント電子シャッター
弟分であるべきGX7に根本的に劣る部分も解消された。20万回の耐久性というデジタル時代には必須の耐久性だろうと思う。
GH4の本領は、もちろん4K動画だ。
試しに二回使ったのでこの話はまた続けることにする。
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