昭和35年前後に生まれた人は、みんな同じ様な体験をしていると思うんだけどね。ぼくも同じだ。
ジャズとつきあいだしたのは、ブルースや R&B よりはうんとあとになると思っていたが、長い年月を経るとほぼ同時期から聞き出しているんだという感覚になってしまう。ジャズを聞き出すまでの間ごく短い期間、当時流行ったクロスオーバーとかフュージョンとか言う音楽も聴きはしたけど、そのあたりの連中もその後はいろんな方向に散っていった感じかな。
で、自称ジャズに詳しいという友達にいろんな板を借りて聞いたけど最初は全然何も感じなかったというのが正直なところだった。コルトレーンの至上の愛で落ち込み、モンクで脳みそ腐って、マイルスで愕然とした。・・・なんなんこの音楽?という感じだ。あのR&Bのような強烈なうねるようなグルーブ感じゃないからね。ピンとこなかった。
なぜか一挙に腑に落ちたのが、ハンコック率いるV.S.O.Pクインテットの演奏を聴いてからだった。なぜか一聴で気に入った。不思議だね。マイルスのクインテットからマイルスを抜くと、なんだか分かった気になってしまった。
V.S.O.P.- The Quintet [Import, Live]
このV.S.O.Pとは別物だけど、このリズムトリオに赤い彗星のごとく現れたウイントン・マルサリスを加えた演奏がこれだ。上記クインテットはライブ盤がほとんどなので迫力の点では見劣りするのは否めない。ただ、これほどの巨人とも言えるリズムトリオを率いて軽々と演奏しきってしまうウイントンには驚くしかなかった。これはこれで、このトリオ単独のものよりは遙かに良い出来だ。
ウイントンは以降自らのクインテットでしばらく演奏し早々にトップの座に付いてしまったが、その後迷走を続けている。
まぁ、ぼくにとってジャズの入り口はV.S.O.Pクインテットだったと言うことだけを記しておく。
1 件のコメント:
私は昭和35年生まれ
全く同感です。
VSOP QUINTET懐かしい
70年代のHANCOCK,CHICK,KEITHの人気って凄かった。
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