2014/06/14

シリーズ企画「中国とどうつきあうか」 7 毛丹青 神戸国際大学教授

毛丹青 神戸国際大学教授 2014.5.16

jnpc jnpc 2014/05/19 に公開

Mao Danqing, Professor of Kobe International University
作家で神戸国際大学教授の毛丹青氏が会見し、主筆を務める中国語の文化雑誌「知日」の­創刊(2011年1月)から現在までを振り返った。自分たちの感性で日本のライフスタ­イルを紹介することで、中国の若者に支持され、ビジネスとして成り立つことを示すこと­ができた、と述べた。
司会:坂東賢治 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)
日本記者クラブのページ http://www.jnpc.or.jp/activities/news...
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記者による会見リポート(日本記者クラブ会報2014年6月号に掲載)
「反日」の時代だから『知日』が売れる
反日か、親日か。こんなレッテルは、多くの中国人にとって、あまり意味がない。「打倒­小日本」と叫ぶ青年がAKB48に夢中だったりする。
とはいえ、いまの世に、あえて『知日』という名の日本専門月刊誌を中国で出し、「ビジ­ネスとして成り立っている」と言えるのは、すごい。
創刊は、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件から間もない2011年1月。「反日デモがな­ければ、『知日』は生まれてこなかった」と話す。反日の嵐の中でこそ、「ありのままの­日本」を知りたいという、「知日」市場が広がっていると見た。
制服、猫、鉄道、断捨離......中国人の「虫の眼」で、近距離から、複眼的にとら­えた日本のナマの姿を再生し、成功した。見込みは当たった。
逆説的な発言を、もう1つ。「日中関係が一番よかった時期に、『知日』はなかった」。­「日中友好」時代の1つの真実をすくい取っている。
1962年、北京出身。ここまでの人生のほぼ半分を日本で過ごし、日本全国を旅したこ­とも。
それにしても、『知日』がなぜ売れるのか。
「いまの日本文化は、とてつもなく大きな拡散力を持っている」。はっとさせられる言葉­だった。
読売新聞論説委員
杉山 祐之

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