2017/01/13

2017 マイクロフォーサーズレンズ - 極私的ベストバイ

 価格にこだわりなく新しくシステムを組むならこれにしなさいと言う構成を考えてみました。

 個人的には、フォーサーズにあまりボケを期待していない。画面全域の等質な解像を重視していると言うことが前提です。


必携ベストファイブ

 

14-100
製品名 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
希望小売価格 175,000円(税込189,000円)
レンズ構成 11群17枚(DSAレンズ 1枚、非球面レンズ 3枚、EDレンズ 5枚、スーパーHRレンズ 2枚、HRレンズ 1枚)
防滴処理 防塵防滴機構
フォーカシング方式 ハイスピードイメージャAF(MSC)
最短撮影距離 0.15m(Wide) / 0.45m(Tele)
最大撮影倍率 0.3倍(Wide) / 0.21倍(Tele)
35mm判換算最大撮影倍率 0.6倍相当(Wide) / 0.42倍相当(Tele)
最近接撮影範囲 57.7 x 43.3mm(Wide) / 82.4 x 61.9mm(Tele)
絞り羽枚数 7枚(円形絞り)
最大口径比 F4
最小口径比 F22
レンズ内手ぶれ補正機構 あり(VCM機構)
手ぶれ補正性能 5軸シンクロ手ぶれ補正時 6.5段補正[*]
焦点距離:100mm
フィルターサイズ Ø72mm
大きさ 最大径×全長 Ø77.5 x 116.5mm
質量 561g

いきなりで申し訳ないが、このレンズはまだ使ったことがない。しかし、今までの経験とサンプルを見る限り、破格の解像感を持つレンズであることは疑いがない。見たことのない描写だ。ある意味でやり過ぎかとも思うが、誰が見ても一目で違いがわかる鮮烈さを持つ。なんだかんだと揚げ足を取ってもこの描写は病みつきになって他のレンズが使えなくなるに違いないと思わせる個性の強さがある。厳しい描写を目指すズイコーのやりたいことの到達点なのではないかと思う。

焦点距離も35mm版換算24-200と普通に使うにはこれ一本でまかなえる理想的な値だ。ほんとこれ一本でほとんど賄えてしまう。F4通しと、こけおどしの数値を捨てたおかげだろう。割り切りも良さも気持ちが良い。

長く写真を続けて行くなら、安価なズームレンズを多数持つより少々奮発してこれ一本を奢るほうが良いのはあきらかだ。

このレンズの欠点を挙げるとしたら、

1.デカく重いこと

2.暗所撮影には向かないこと

この二つの欠点が我慢ならんというのとなら、二本になるが次点のパナのF2.8通しの二本が良いだろう。それなら感覚的に重さは半分くらいの負担に軽減される。ズイコーのF2.8の2本はそれより優秀ではあるが、でかさ重さの問題は解決してくれない。

暗所撮影で問題になるのは主としてシャッタースピードの問題で、フォーサーズのほぼ限界値となるASA1600に収めるとなると、かなり遅くなってしまうということだ。ロック系の被写体などでは被写体ブレが止まらないだろう。F2.8でも苦しいと感じるくらいだからね。それ以上明るいズームとなるとシグマのAPS-C用ズームを持ってくるしか手がないが、現実的な話ではないだろう。

ぼくの今常用している35mmのゆるさとは対極をなすものとして個人的にはすぐ手に入れて使いたいとは思うのだが、二刀流故に予算が避けずに泣いているのだ。

 

 

mzd2518
製品名 M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8
希望小売価格 42,000円(税込45,360円)
レンズ構成 7群9枚(非球面レンズ2枚)
画角 47°
最短撮影距離 0.25m
最大撮影倍率 0.12倍(35mm判換算0.24倍相当)
最近接撮影範囲 144 x 108mm
絞り羽枚数 7枚(円形絞り)
最大口径比 F1.8
最小口径比 F22
フィルターサイズ Ø46mm
大きさ 最大径×長さ Ø57.8mm x 42mm
質量 137g

一番よく使うと思われる標準画角だ。

特にコメントが必要なレンズではない。普通に期待通りよく写る超広角レンズだ。

この超広角レンズというのがミソだ。

未だにフォーサーズがボケないということを宣うアホがいるが、超広角がボケるわけはないのだ。35mm版でも同じだ。一般的に広角によるほど被写界深度が深くなり、望遠によるほど浅くなる。光学的な説明をしても分かりにくいので、そんなことどうでも良い人はそう覚えるだけで良い。広角ほど移す範囲を広くするため前玉に湾曲したレンズを使う。像が歪んだり偽色が出たりするので補正のためのレンズが多くなる。光を多くのレンズに通すと暗くなる。歪みを補正しているうちにボケなくなる。そんな特性があるわけだ。レンズの構成は望遠レンズを前後ひっくり返したような構成になる。歪曲や収差は望遠よりはるかに厳しいので補正の度合いは半端ではない。そんなところだ。超広角の25mmは35mm版であってもフォーサーズであっても同じことで、フォーサーズでは、それが35mm版の標準画角と同じになってしまうということにすぎない。

だから、基本的にはフォーサーズの標準画角にボケ味を求めてもかなり無理をしないと実現できないということになる。ただ、フォーサーズ陣営もそこは分かっているので超広角の明るいレンズを用意しているということだ。この画角でボカそうとすると必然的に明るくせざるを得ず、たくさんの光量を確保するためにデカく重くなってしまう。そのバランスの中でこのレンズが一番妥当な線をいっているであろうということだ。描写だけならMZDからバカに明るいレンズが出ているが、よほどのことがない限りこのレンズで満足できるはずだ。先のズームより心地よく優しい描写をしてくれる。




 zd4518

製品名 M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
希望小売価格 35,000円(税込37,800円)
最大口径比/最小口径比 F1.8/F22
レンズ構成 8群9枚(E-HRレンズ2枚)
画角 27°
AF方式 ハイスピードイメージャAF(MSC) 
最短撮影距離 0.5m 
最大撮影倍率 0.11倍(35mm判換算 0.22倍相当)
最近接撮影範囲 157x118mm
絞り羽枚数 7枚(円形絞り)
フィルターサイズ Ø37mm
マウント規格 マイクロフォーサーズシステム規格 
大きさ 最大径×長さ Ø56 x 46mm
質量 116g

このレンズくらいから、35mm版の標準画角に使うレンズと同じになってくる。必然的にボケが楽しめる領域になる。このレンズは、ボケ味といい解像といいよく出来た単焦点のお手本のようなレンズだ。価格も安い。安すぎると言っても良いくらいだ。これをF1.4にすると価格は跳ね上がるだろう。このレンズはフォーサーズレンズの中でも最もオススメしやすい良いレンズだ思う。

 

 

mzd60m

製品名 M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
希望小売価格 59,500円(税込64,260円)
最大口径比/最小口径比 F2.8/F22
レンズ構成 10群13枚(EDレンズ、HRレンズ2枚、E-HRレンズ)
防滴処理 防塵防滴機構
画角 20°
AF方式 ハイスピードイメージャAF(MSC)
最短撮影距離 0.19m
最大撮影倍率 1.0倍(35mm判換算 2.0倍相当)
最近接撮影範囲 17 x 13mm
絞り羽枚数 7枚(円形絞り)
フィルターサイズ Ø46mm
マウント規格 マイクロフォーサーズシステム規格
大きさ 最大径×長さ Ø56 x 82mm
質量 185g

このレンズはマクロレンズという拡大、接写用レンズだ。その描写は凄まじい。35mm版ではありえない写りをする。それに倍率が2倍になるので35mm版の倍の大きさで撮れるということだ。このレンズを使うためだけにマイクロフォーサーズシステムを使うという人がいても違を唱えることができないと思う。最短撮影可能距離もちょうど良い。解像感はこれ以上ないというくらい。最近の似非マイクロとは違いF22まで絞れる。ほんとは、複写用途としては写るかどうかは別としてF44位までは絞れて欲しいんだけどね。とにかく、このレンズは神レンズに認定しても良いのではないかと思う。

 

 

mzd7518
製品名 M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8
希望小売価格 119,000円(税込128,520円)
焦点距離
75mm(35mm判換算 150mm相当)
最大口径比/最小口径比 F1.8/F22
レンズ構成 9群10枚(EDレンズ3枚、HRレンズ2枚)
画角 16°
AF方式 ハイスピードイメージャAF(MSC)
最短撮影距離 0.84m
最大撮影倍率 0.1倍(35mm判換算 0.2倍相当)
最近接撮影範囲 173×130mm
絞り羽枚数 9枚(円形絞り)
フィルターサイズ Ø58mm
マウント規格 マイクロフォーサーズシステム規格
大きさ 最大径×長さ Ø64 x 69mm
質量 305g

75mmにもなると35mm版と同様でよくボケるしボケ味も良い。画角は150mmとポートレイト用としては長すぎるけどね。でも、まぁ使うとしたらポートレイト用だろう。完璧なレンズだ。

 

 


以下次点

 

g12-35s
LUMIX G X VARIO 12-35mm / F2.8 / POWER O.I.S.
品番 H-HS12035
レンズ構成 9群14枚(非球面レンズ4枚、UEDレンズ1枚、超高屈折率UHRレンズ1枚)
ナノサーフェスコーティング○
マウント マイクロフォーサーズマウント/金属マウント
画角 W(f=12mm):84°~T(f=35mm):34°
光学式手ブレ補正○(POWER O.I.S.、Gシリーズ本体に準じたMODE切換えが可能)
焦点距離 f=12~35mm(35mm判換算 24mm~70mm)
最小絞り値 F22
開放絞り F2.8
絞り形式 7枚羽根 円形虹彩絞り
撮影可能範囲 ズーム全域で0.25m~∞(撮像面から)
最大撮影倍率 0.17倍(35mm判換算:0.34倍)
フィルター径 φ58mm
防塵防滴○
最大径×長さ φ67.6mm×約73.8mm※2
質量 約305g

g35-100
LUMIX G X VARIO 35-100mm / F2.8 / POWER O.I.S.
品番 H-HS35100
レンズ構成 13群18枚(EDレンズ:2枚、UEDレンズ:1枚)
マウント マイクロフォーサーズマウント/金属マウント
画角 W(f=35mm):34°~T(f=100mm):12°
光学式手ブレ補正(POWER O.I.S.、Gシリーズ本体に準じたMODE切換えが可能)
焦点距離 f=35~100mm(35mm判換算 70mm~200mm)
最小絞り値 F22
開放絞り F2.8(全域)
絞り形式 7枚羽根 円形虹彩絞り
撮影可能範囲 ズーム全域で0.85m~∞(撮像面から)
最大撮影倍率 0.1倍(35mm判換算:0.2倍)
フィルター径 φ58mm
防塵防滴
最大径×長さ φ67.4mm×約99.9mm
質量 約360g(前後キャップとフード含まず)

上記二本の写りに関してはズイコーのような厳しさはない。もっと、まろやかなものだ。解像していないというわけではない。エッジを強調していない感じだ。これはこれでよい方法だと思う。この二本の特筆すべきことは大きさ重さとのバランスだ。70-200/2.8がポケットに入るだけで笑ってしまうではないか?この点は他のレンズではあり得ないことなので、常用便利ズームとしてオススメしたい。


単焦点

以下、趣味性が高いが良いものだ。PROMINARは8mmも優秀だが普通は使わないだろうということで外した。

fs_img_mft_02_L
PROMINAR 12mm F1.8
最大径×長さ: φ76.5×90.5 mm
質量: 475g
フィルター径: φ72mm
¥109,000(税別)

fs_img_mft_03_L
PROMINAR 25mm F1.8
焦点距離:  25mm/50mm相当
最大径×長さ: φ60×94 mm
質量: 400g
フィルター径: φ55mm
¥89,000(税別)

コーワから出ている三本は何れも優秀だがほかの純正を押しのけてでもという感じはしない。

 

mft-42_5mm-top
NOKTON 42.5mm F0.95
最小絞り F16
レンズ構成 8群11枚
画角 30.5°
絞り羽根枚数 10 枚
最短撮影距離 0.23m
最大撮影倍率 1:4.0
最大径×全長 φ64.3×74.6mm
フィルターサイズ φ58mm
重量 571g
希望小売価格(税別) : ¥118,000

ノクトンからは一本だけ。コシナからは4本出ているが、何れも開放は収差がかなり残っていて解像感はなくソフトレンズのようだ。これが夜の目としてなら優秀なのだよ。その中でも42.5mmは安心して使える安定感がある。

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