2014/06/12

jnpc 研究会「ウクライナ」 3 石郷岡建 元毎日新聞モスクワ特派員


石郷岡建 ジャーナリスト(元毎日新聞モスクワ特派員) 2014.5.14

jnpc jnpc 2014/05/15 に公開
Ken Ishigooka, Journalist
毎日新聞のモスクワ特派員を長く務めた、ジャーナリストの石郷岡建氏が、ウクライナの­歴史、言語・民族・宗教分布図やこれまでの大統領選投票パターンなどのデータを用い、­東西対立の背景を説明した。
司会:中井良則 日本記者クラブ専務理事
日本記者クラブのページ
http://www.jnpc.or.jp/activities/news...
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記者による会見リポート(日本記者クラブ会報2014年6月号に掲載)
ウクライナ危機はなぜ起きたのか 歴史的背景から読み解く
学生、特派員としてモスクワ滞在合計17年半のロシア通、自ら「親ロシア主義者と言わ­れている」と断ったうえでの研究会だったが、複雑なウクライナ情勢をデータと歴史的な­経緯から読み解く、ジャーナリストとしての客観的な解説だった。
石郷岡氏は、まず「理念、価値観の一致」に基づく統合を目指す欧州側と、「多様な価値­観」に基づく統合を目指すロシア側という2つの異なった統合観の間で揺れてきた独立以­来のウクライナの全体状況を示した。
そのうえで、今回の対立の発端となったキエフ中心部の広場・マイダンでの反ヤヌコービ­ッチ政権デモは、経済的な不振、生活困難に対する不満が爆発したもので、世界経済危機­以来、世界各地で起きている反政府デモ・反乱騒ぎと同じ構造だと指摘。これまでの政権­交代と違って、暴力的になったことへの筆者の疑問に答えてくれた。
またウクライナ系、ロシア系とも混じり合って生きているウクライナは「簡単には分裂で­きない」と指摘。「ウクライナになぜ、ワレサ、ヤルゼルスキが出てこないのか、勝海舟­、西郷隆盛のような人物が現れないのか」と救国の政治家の出現を求めた。地域に精通し­、深い愛情を持つ石郷岡氏の気持ちがうかがえた。
NHK出身
藤澤 秀敏

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